○国立大学法人東京工業大学におけるハラスメントの防止等に関する規則
平成16年4月1日
規則第72号
(趣旨)
第1条 この規則は,国立大学法人東京工業大学及び東京工業大学(以下「大学」という。)における,ハラスメントの防止及び排除のための措置並びにハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置(以下「ハラスメントの防止等」という。)に関し必要な事項を定めるものとする。
一 役職員 役員及び職員(非常勤のものを含む。)をいう。
二 学生等 大学の大学院課程の学生,学士課程の学生,研究生,科目等履修生,特別聴講学生及び特別研究学生等の大学において修学する者をいう。
三 構成員 役職員及び学生等をいう。
四 関係者 学生等の家族及び取引関係業者等の大学と関係を有する者(構成員を除く。)をいう。
五 不利益 次のいずれかに該当するものをいう。
イ 進学,卒業,修了,成績評価及び教育研究上の指導を受ける際の取扱いにおける不利益
ロ 昇任,配置換及び給与等の就労上の取扱い等に関する不利益
ハ 誹謗や中傷等を受けたことによるその他の不利益
六 部局等 国立大学法人東京工業大学組織運営規則(平成27年規則第81号)に規定する組織をいう。
イ セクシュアル・ハラスメント 構成員による他の構成員又は関係者(以下この号において「他の構成員等」という。)を不快にさせる性的な言動(ロに該当する場合を除く。)
ロ 性暴力等 構成員による次に掲げる行為をいう。
(1) 暴行若しくは脅迫を用いて,又は修学,就労,教育及び研究(以下「修学・就労」という。)上の地位若しくは人間関係等の優位性に基づく影響力を用いること等により強いて,他の構成員等に性交等(刑法(明治40年法律第45号)第177条第1項に規定する性交等をいう。以下この(1)において同じ。)をすること又は他の構成員等をして性交等をさせること。
(2) 暴行若しくは脅迫を用いて,又は修学・就労上の地位若しくは人間関係等の優位性に基づく影響力を用いること等により強いて,他の構成員等にわいせつな行為をすること又は他の構成員等をしてわいせつな行為をさせること((1)に掲げるものを除く。)。
(ⅰ) 衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の性的な部位その他の身体の一部に触れること。
(ⅱ) 通常衣服で隠されている人の下着若しくは身体を撮影し,又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け,若しくは設置すること。
ハ アカデミック・ハラスメント 構成員が,教育・研究上の指導的若しくは優越的な立場若しくは権限を利用し,又は逸脱して,他の構成員等に対して行う次の行為をいう。
(1) 教育活動又は研究活動上,人格をおとしめる発言等不当な言動を行い,又は必要な指導をせず,若しくは不適切な指導を行うこと。
(2) 修学上若しくは研究上の権利を侵害し,又は修学,研究,就職活動等を阻害する言動を行うこと。
ニ パワー・ハラスメント 構成員が,地位,権限又は事実上の上下関係を不当に利用する等して他の構成員等に対して行う必要かつ相当な範囲を超える言動により,就業環境を害すること。
ホ 妊娠,出産,育児休業,介護休業等に関するハラスメント 構成員による妊娠,出産,育児休業,介護休業等を理由とした他の構成員等を不快にさせる言動により,大学構内・構外を問わず精神的な面を含め,修学・就労に関連して一定の不利益を生じさせる行為
(構成員の責務)
第3条 構成員は,法令及びこの規則の定めるところにより,ハラスメントを行ってはならない。
(学長等の責務)
第4条 学長は,ハラスメントのない,健全で快適なキャンパス環境を醸成し維持するため,ハラスメントの防止等に必要な施策を講じなければならない。
2 部局等の長は,法令及びこの規則の定めるところにより,それぞれ所属の学生,生徒及び職員に,修学・就労のための良好な環境を確保するため,ハラスメントの防止等に努めるものとする。
3 部局等の長は,ハラスメントに起因する問題が生じた場合は,必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
(対策委員会)
第5条 大学に,東京工業大学ハラスメント対策委員会(以下「対策委員会」という。)を置く。
(任務)
第6条 対策委員会は,ハラスメントの防止等に関し具体的方策を審議するとともに,必要に応じて,具体的な措置を検討するものとする。
2 対策委員会は,ハラスメントに起因する問題に対処しようとするときは,速やかにその問題の概要及び具体的な措置等を学長に報告するとともに,必要に応じて協議しなければならない。
(組織)
第7条 対策委員会は,部局長等会議構成員及び附属科学技術高等学校長をもって組織する。
2 対策委員会は,必要があると認めた場合は,委員以外の者の出席を求め,その意見を聴くことができる。
(運営)
第8条 対策委員会に委員長を置き,学長をもって充てる。
2 委員長は,対策委員会を招集し,その議長となる。
3 委員長に事故があるときは,あらかじめ委員長が指名する理事・副学長が,その職務を代行する。
(部会)
第9条 対策委員会に,専門的な事項を検討するため,部会を置くことができる。
2 部会の設置及び組織等については,対策委員会が別に定める。
(調査委員会)
第10条 対策委員会に,ハラスメントに係る具体的事項を調査するため,ハラスメント調査委員会(以下「調査委員会」という。)を置くことができる。
2 調査委員会の設置及び組織等については,対策委員会が別に定める。
3 調査委員会は,調査したハラスメントの具体的事項の内容を対策委員会に報告しなければならない。
第11条 削除
(相談への対応等)
第12条 大学に,ハラスメントに関する相談・苦情処理のため,ハラスメント相談窓口(以下「相談窓口」という。)を置く。
2 相談窓口に相談員を置き,大学の職員のうちから学長が指名する者をもって充てる。
3 相談員の任期は,2年とし,再任を妨げない。ただし,補欠による相談員の任期は,前任者の残任期間とする。
4 相談員は,相談・苦情に応じるとともに,問題の解決に必要な援助及び情報の提供を行うものとする。
5 相談員は,相談等の対応に当たり必要があるときは,学長の指名する理事・副学長(以下「指名理事・副学長」という。)及び相談員連絡会議に連絡し,又は協議する等の措置をとるものとする。
6 前項の規定により連絡又は協議等を受けた指名理事・副学長は,速やかに学長に報告する。
(相談員連絡会議)
第13条 大学に,ハラスメントに関する相談・苦情処理に対し,相談員が適切な対応を行えるよう,相談員連絡会議を置く。
2 相談員連絡会議は,相談員をもって組織する。
3 相談員連絡会議に主査を置き,学長が指名する。
(プライバシー等の保護)
第14条 相談員及びハラスメントに起因する問題の対処に関わる者は,関係者のプライバシー,名誉その他の人権を尊重するとともに,知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
(不利益取扱いの禁止)
第15条 大学は,ハラスメントに対する苦情の申出,当該苦情に係る調査への協力その他ハラスメントに関して正当な対応をした構成員に対し,そのことをもって不利益な取扱いをしてはならない。
(庶務)
第16条 対策委員会,調査委員会及び相談員連絡会議に関する庶務は,総務部人事課において処理する。
(雑則)
第17条 附属科学技術高等学校における生徒の対応については,別に定める。
2 この規則に定めるもののほか,ハラスメントの防止等に関し必要な事項は,別に定める。
附則
この規則は,平成16年4月1日から施行する。
附則(平17.3.31規26)
この規則は,平成17年4月1日から施行する。
附則(平17.10.24規76)
この規則は,平成17年11月1日から施行する。
附則(平18.1.27規9)
この規則は,平成18年1月27日から施行する。ただし,改正後の国立大学法人東京工業大学におけるハラスメントの防止等に関する規則第2条の規定は,平成17年10月1日から適用する。
附則(平20.7.18規64)
この規則は,平成20年7月18日から施行し,改正後の国立大学法人東京工業大学におけるハラスメントの防止等に関する規則の規定は,平成20年7月1日から適用する。
附則(平21.9.4規48)
この規則は,平成21年9月4日から施行する。
附則(平22.6.3規58)
この規則は,平成22年6月3日から施行し,改正後の国立大学法人東京工業大学におけるハラスメントの防止等に関する規則の規定は,平成22年4月1日から適用する。
附則(平25.12.5規95)
この規則は,平成25年12月5日から施行する。
附則(平28.3.29規131)
この規則は,平成28年4月1日から施行する。
附則(平28.12.28規184)
この規則は,平成29年1月1日から施行する。
附則(令2.9.18規85)
この規則は,令和2年9月18日から施行する。
附則(令3.4.16規48)
この規則は,令和3年4月16日から施行し,改正後の国立大学法人東京工業大学におけるハラスメントの防止等に関する規則の規定は,令和3年4月1日から適用する。
附則(令5.3.17規37)
この規則は,令和5年3月17日から施行する。
附則(令6.1.9規1)
この規則は,令和6年1月9日から施行する。