○国立大学法人東京科学大学奨学寄附金取扱要項
令和6年10月4日
制定
(趣旨)
第1条 この要項は、国立大学法人東京科学大学(以下「大学」という。)における奨学寄附金の受入れ及び経理に関し必要な事項を定めるものとする。
(受入基準)
第2条 奨学寄附金は、大学の教育研究及び病院の臨床研究又は大学を運営するために有意義であり、業務に支障を来すおそれがないと認められる場合に限り、受け入れるものとする。
一 奨学寄附金 次に掲げる事業に係る経費に充てることを目的に寄附される現金及び有価証券であって、対価の授受を求めないもの
イ 大学の教育研究及び病院の臨床研究又は大学を運営するための事業
ロ 大学の学生又は附属科学技術高等学校の生徒(以下「学生等」という。)に対し、修学、進路選択及び心身の健康等に関する相談その他の支援を行うための事業
ハ 大学以外の者との連携による教育研究活動のための事業
ニ 公開講座の開設その他学生等以外の者に対する学習機会を提供するための事業
ホ 大学における研究の成果を普及し、及びその活用を促進するための事業
二 研究助成金 奨学寄附金のうち、大学の役職員等(第8条に定める奨学寄附金受入審査会が特別に奨学寄附金の受入れを認めた者を含む。以下同じ。)が研究助成団体等の募集する事業への応募又は申請等を行い、採択されることによって当該事業の実施のために当該研究助成団体等から支給されるもの。ただし、国及びこれに準ずる機関から交付される競争的研究費を除く。
三 事業担当者 奨学寄附金の寄附の目的である事業を担当する者として、寄附者から指定された大学の役職員等
四 発明等 特許権の対象となるものについては発明、実用新案権の対象となるものについては考案、意匠権、商標権、回路配置利用権及び著作権の対象となるものについては創作、育成者権の対象となるものについては育成並びにノウハウの対象となるものについては案出をいう。
(受入れを制限する条件)
第4条 大学は、次の各号に掲げるいずれかの条件が付されているものは、これを奨学寄附金として受け入れることができない。
一 奨学寄附金により取得した財産を無償で寄附者に譲渡すべきものとしているもの
二 奨学寄附金による教育研究の結果生じた発明等に係る知的財産権その他教育研究に係る成果を寄附者又は大学以外の者に帰属すべきものとしているもの
三 奨学寄附金の使用について、寄附者が会計検査を行うこととされているもの
四 寄附申込後、寄附者がその意思により寄附金額の全部又は一部を取り消すことができるとされているもの(ただし、研究助成金にあっては、応募又は申請に当たって、あらかじめ取消し等に関する特別の定めのある場合を除く。)
五 奨学寄附金によって研究した結果の報告を行うもののうち、機密情報その他理事長が運営上支障があると認める内容を報告すべきものとしているもの
六 奨学寄附金を受け入れることにより、著しい財政上の負担を伴うものと理事長が認めるもの
七 前各号に掲げるもののほか、理事長が教育研究上支障があると認めるもの
一 前条第1号ロに掲げる事業にかかる経費において、学生等の範囲を定めるもの
二 研究助成金のうち、次に掲げるもの
イ 研究分野を指定するもの
ロ 奨学寄附金によって研究した結果の報告を行うもの
ハ 奨学寄附金に係る収支決算の概要を提出するもの
三 前2号に掲げるもののほか、理事長が教育研究上支障がないと認めるもの
(役職員等個人が受けた研究助成金の取扱い)
第5条 役職員等が、研究助成金を個人として受けた場合は、当該研究助成金を大学へ寄附し、管理しなければならない。
(奨学寄附金の申込み)
第6条 理事長は、奨学寄附金の申込みがあった場合は、次に掲げる事項を記載した書面(電子データを含む。)により、申込みを受理するものとする。
一 寄附者の住所及び氏名
二 寄附金額
三 事業担当者
四 寄附の目的及び条件
五 その他必要な事項
3 理事長は、前2項で決定した奨学寄附金の受入れの可否について、事業担当者及び会計責任者に通知するものとする。
(審査会)
第8条 大学に、奨学寄附金受入審査会(以下「審査会」という。)を置く。
(任務)
第9条 審査会は、第7条第2項の規定による依頼を受けたときは、奨学寄附金の申込み内容について審査するとともに、受入れの可否について審議し、その審議結果を理事長へ報告するものとする。
(組織)
第10条 審査会は、次に掲げる委員をもって組織する。
一 研究を担当する理事・副学長(以下「研究担当理事・副学長」という。)
二 リスクマネジメントを担当する理事
三 その他研究担当理事・副学長が必要と認めた者 若干人
四 研究推進部産学連携担当部長
(運営)
第11条 審査会に議長を置き、研究担当理事・副学長をもって充てる。
2 議長は、審査会を主宰する。
3 議長に事故があるときは、あらかじめ定めた者が議長の職務を行う。
(委員以外の出席)
第12条 審査会は、必要に応じ、委員以外の者の出席を求め、その意見を聴くことができる。
(納付の手続)
第13条 会計責任者は、第7条第3項の規定による受入れの決定の通知を受けたときは、速やかに寄附者に対して納入依頼書を発送するものとする。
(領収書等の送付)
第14条 理事長は、奨学寄附金を受領したときは、寄附者に対して領収書等を送付するものとする。ただし、寄附者の申出により、その送付を省略することができるものとする。
(出納保管)
第15条 理事長は、奨学寄附金を受け入れたときは、金銭出納担当者に出納保管させるものとする。
2 奨学寄附金は、理事長の指定する金融機関に預託しなければならない。
(奨学寄附金の経理)
第16条 奨学寄附金の経理は、国立大学法人会計基準に基づき取り扱うものとする。
(使途変更)
第17条 奨学寄附金の事業担当者は、奨学寄附金の使途を変更しようとするときは、理事長の承認を得なければならない。
(奨学寄附金の移し換え)
第18条 奨学寄附金の事業担当者が他の国立大学法人その他研究機関等(以下「研究機関等」という。)において、又は研究機関等から転入した役職員等が大学において、引き続き教育研究を行うため、大学と当該研究機関等の間で当該奨学寄附金の移し換えを行おうとするときは、理事長の承認を得なければならない。
2 前項に定めるもののほか、研究助成金については、当該研究助成団体等の同意を得なければならない。
(雑則)
第19条 この要項に定めるもののほか、必要な事項は、別に定めるものとする。
附則
1 この要項は、令和6年10月4日から施行し、次項の規定以外の規定は、令和6年10月1日から適用する。
2 国立大学法人東京工業大学奨学寄附金取扱要項(平成16年4月1日学長裁定。以下「旧規則」という。)は、廃止する。
3 この要項の適用の日(以下「適用日」という。)の前に受け入れた旧規則及び国立大学法人東京医科歯科大学受託研究等取扱規則(平成16年規則第78号)の規定に基づく奨学寄附金及び寄附金等であって、適用日以後引き続いて受け入れるものは、適用日にこの要項の規定により受け入れたものとみなす。